留学太りを解消したピラティスとの出会い

 美しく伸びた背筋、引き締まったウエスト。ため息が出そうなボディバランスは生まれ持った骨格もあるだろうが、それ以上に千葉さん自身が磨き上げたものだ。その方法に出会ったのは、航空会社退職後の2002年のこと。

 「客室乗務員は.楽しい仕事.でしたが、待遇や給与がよくなるにつれて、楽しさは二の次の.おいしい仕事.に変わりそうな気がして。もっと自分にしかできないことをやりたいと思い始めたんです」

 具体的な目標はなかったが、3年弱で会社を辞め、とりあえず語学力アップのために渡英。

 「食生活が変わったために、3週間でぽっちゃり。手持ちのジーンズがはけなくなりました(笑)」

 慌てた千葉さんは知人の「ヨガはどう?」とのアドバイスに、翌日には本屋のヨガブースの前へ。
「でも、ヨガは自信ないなと思って。隣のブースを見たらピラティスの本が並んでいて、これだと」

 ピラティスとはハリウッドのセレブ達が実践し、効果を得たことで脚光を浴びたエクササイズ。体のコアを意識しながら、呼吸法とゆるやかな動きでゆがみを改善し、心と体を鍛えるというもの。このピラティスを毎日15分、家で本を見ながら行なった結果、「1週間後にはジーンズがスルッとはけるようになった」という。その後に歩む道を見いだすための端緒をつかんだ瞬間だった。

銀座の街中で見つけた自分のやるべきこと

 1年間の語学留学を終え、日本に帰国した千葉さん。
「まだ何をするか決まらず、3カ月ぐらいずっと考えていました。その間、昔から好きだった銀座周辺をぶらぶらしていたんです」

 そんな折、銀座を歩く女性を見ていて、あることに気づく。
「日本の女性はもったいないなって。ファッションやメイクは素敵なのに、美しい姿勢や歩き方で目を引く女性がいなかったんですね。これは何とかならないかと」

 ひらめいたのがピラティス。さっそく、FTPマットピラティスのインストラクター資格を取得。2004年に会社を立ち上げ、スタジオを開設した。が、半年ほど生徒数は限りなくゼロに近い数字。焦りを感じて、自ら街頭に立ち、無料レッスンのチラシを入れた油取り紙を配ったことも。

 「ものすごく恥ずかしかった(笑)。でも、ピラティスの魅力がいつか必ず理解されると信じていたので、スタジオをやめようとは思いませんでした。海外で話題になっていましたし、自分の体で効果を実証済みでしたから」

 その思いどおり、ある雑誌で特集され、一気にブレイク。今や登録受講者は約1500名に上る。
「フィジカルな部分はもちろん、生き方も含めて、きちんとした姿勢を意識することを大切にしたい」と千葉さん。美しさの秘密は、まさにそこにあるのだろう。

千葉絵美

大学在学中に「週刊朝日女子大生シリーズ」で表紙を飾り、ファッションモデルに。卒業後は国内大手航空会社に入社し、客室乗務員として勤務。航空会社退社後、語学留学した英国でピラティスに出会い、美しい姿勢の大切さを痛感。帰国後、FTPマットピラティスインストラクターの資格を取得。2004年に設立した「studio-emi」やカルチャーセンターでの指導ほか、テレビ出演や雑誌などでも活躍。著書も多数

>studio-emi

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