|

“運命の出会い”がターニングポイントに
「誰の中にも“情熱”が眠っていて、目覚める瞬間があるのだと思います。そんなときが、人生の転機になるのではないでしょうか」
そう語る武藤さんの“情熱”が目覚めたのは、出張先のパリで老舗スキンケアブランド『YON-KA』と出会ったとき。まるで薬箱のようなシンプルなパッケージが気になり、試してみると……。
「肌で感じた手応えに衝撃を受けましたね。化粧品会社の者として冷静な目で見ても、品質の高さは歴然としていました」
植物美容のパイオニアであり、こだわりの製品は各国のセレブリティに支持され、世界20カ国以上で展開……。そんな背景にも魅了され、「このブランドを日本に紹介するのは私しかいない!」と、日本での独占販売権取得を決意。退路を断つために会社を辞め、『YON-KA』本社にアプローチを開始した。しかし、個人での交渉は難しく、電話の取り次ぎも拒否されたという。それでも諦めずに電話をかけ、ビジネスプランをFAXで送り、何度も渡仏。
「すでに8社もの大手企業がアプローチしていましたが、権利を取れなかったらどうしよう? などとは一切考えませんでした。権利獲得の数カ月も前に、貯金を使って店舗を借りてしまったほど。自分の内側に止められない何かがわき上がり、ただ夢中でした」
約1年を費やし、ようやく独占販売権と直営店の運営権を獲得。ビジネスプランの斬新さ、そして、武藤さんの情熱や人柄の部分が評価された結果だ。「“興子と働きたい”という言葉が、一番嬉しかった」という。
|