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発信の場を得たことで
思いどおりの仕事にシフト
それは10年ほど前。大学時代からライターを始め、ビジネス誌でインタビュー記事などを執筆していた山崎さんに、ある迷いが生じる。
「書く内容が自分の望むジャンルではなかったのですが、仕事ってそういうものだと思っていました。でも、20代後半頃からモチベーションが上がらなくなって。不況で仕事も減り、行き詰まっていたんです」
その状況を一変させたのが、インターネットだった。まだ、今のように誰もがブログを始められる環境ではなかった頃。女の子たちが作っていた可愛いデザインのサイトが、まぶしく目に映ったという。
「お気に入りのCDや映画のコラムを書いているのがうらやましくて。じゃあ、自分もやってみようと」
サイトを作り、大好きな映画や音楽、小説について夢中で書き始めた山崎さん。そのテキストをまとめて小冊子を作り、青山ブックセンターに置いてもらうといったことも。とくに、評判になったのは、知り合いの大学生の女の子から「20歳の乙女は、どんな音楽を聞いたらいいですか?」と聞かれて作った「乙女のための基本教養」のリスト。それにより、復刊準備をしていた「オリーブ」から声がかかり、連載がスタート。サイトに関心を持った編集者と本を作ることにもなった。
「サイトを始めるときに思ったのは、ただ自分らしいテーマで好きなことを好きなように書こう!ということ。仕事に結びつくかどうかなんて、考えませんでしたね」
ときには、利益を度外視しても、好きなことに没頭する。それが、新たな道を切り開いたのだった。
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