【 file48 パティシェール 】
女性に人気の職業、パティシェール(女性菓子職人)。今回は、パティシェールとしてお店を持つ、近藤香苗さんにお話を伺いました。
■■ プロフィール ■■


【 近藤 香苗さん 】

●パティシェール歴 16年、35歳。


近藤香苗さんは、福島県福島市のお菓子教室・お菓子工房「タルト・デリシュー」のオーナーパティシェール。教室と店を切り盛りしながら、早朝から深夜までフル稼働です。冷凍・作り置きをしないので、午前中は商品の仕上げに掛かってしまうそう。午後から店を開けて、販売しながら買い出しもこなすのだとか。閉店後も仕込みなどがあり、帰宅は10時を回ることも。「お菓子はたくさん売らないと利益が出ません。作って売っての繰り返しです。教室と店の仕事で、日曜日以外はプライベートな時間がほとんどありません」。

パティシェールを目指したのは中学1年生のとき。大好きな外国の童話に出てくるお菓子を再現した本に出会い、そのお菓子の製作を担当していた専門学校に行こうと決心。在学中にコンクールで優勝、卒業後も2年間学校で助手を務め、21歳で東京・銀座のケーキ店のシェフ・パティシェールを任せられるまでになりました。ところが、プレッシャーに耐えられず退職。体調を崩し、2年間ほどお菓子を作れませんでした。「この仕事を辞めようかと悩みました」。でも、子供の頃からの夢をあきらめたくないという一心で再チャレンジ。ホテルや地元のケーキ店で働き、11年前、25歳で教室を開講。その後、2年前にテイクアウトの店をオープンさせました。

お菓子作りが趣味という女性はたくさんいますが、プロにはプロの厳しさが。「とにかく体力が必要。長時間立ちっぱなし、地道な作業のくり返しです」。キッチンはオーブンの熱で暑い一方、クリームなどがだれないよう冷房がきつく、体を壊して辞める女性も多いそう。「男性と比べると、体力的には負けてしまいます。でもその分、女性らしい優しさや温かみ、かわいいものへの敏感な感覚を、お店やケーキ作りに生かせたらいいですね」。

パティシェールを目指すなら、専門学校へ行けば一から基礎を学ぶことができますが、とにかくどこかの厨房で働かせてもらい実績を積むのも方法です。「お菓子が好きだという気持ち、情熱を、強くオーナーに訴える度胸を持てば、道は開けるのではないでしょうか」。また、働かせてもらう間は、“技術を得るための修行”という自覚も必要です。「お菓子づくりは職人の世界。先輩と後輩の区別ははっきりしています。新人時代は、先輩の助言に対して、素直に耳を傾けることが大切です」。長年修行を積んでいく中で、オリジナリティーも出せるようになるのでしょう。

パティシェールにとって、魅力的なメニューづくりも重要な仕事。業界紙を読むなど、情報収集も欠かせません。客の7割を占める女性の趣向を調べるために、女性誌にも注目。東京などの話題の店を巡ったりもするのだとか。「とてもおいしかったと言って、また買いに来てくださる。単純なことですが、“また食べたい”と思ってもらえたことがうれしいですね」。ケーキは気軽なプレゼントにも最適。近藤さんのケーキは、いろいろな人の思い出のひとこまを、今日も飾っていることでしょう。

◎ 近藤さんが紹介されているサイト(PDF形式)
http://www.f-open.or.jp/guide/rsc/yugeki_pdf/pdf/b2002_05.pdf


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