【 file49 人材コンサルタント 】
「ヘッドハンター」とも呼ばれる職業、人材コンサルタント。今回は、人材サーチ会社の共同経営者でもある、石元聖子さんにお話を伺いました。
■■ プロフィール ■■

【 石元 聖子さん 】

●スタントンチェイスインターナショナル(株)エグゼクティブ・パートナー(共同経営者)。
●人材コンサルタント歴 6年、45歳。


石元聖子さんが働いているのは、世界21カ国にネットワークを持つ人材サーチ会社。クライアントの依頼を受けて、企業の幹部候補生や特定分野のスペシャリストなど、企業のキーマンとなる人材を探し出してスカウトするのが仕事です。石元さんが扱う案件は、IT業界のインフラやコンテンツのマネージャークラスやトップ開発者、自動車業界のエンジニアリングマネージャーやトップデザイナー、医療業界のマネージャー職やバイオ研究者、さらにはファッション、ゲーム、映画業界で活躍するプロデューサーやトップクリエーターなど、多岐に渡ります。

石元さんは、現在の会社の創立メンバーとして入社しました。最初の2年間は、リサーチやプロジェクト管理を経験。その後、人材コンサルタントになり、その2年後には実績が認められて、会社の共同経営者に昇格しました。「以前から、私の特技は『人と人との相性がわかること』だと感じていました。 37歳の時に、人材コンサルタントという職業があることを初めて知って、これこそ私の天職だと思ったんです」。

クライアントから依頼があると、専任のリサーチャーがインターネットや雑誌、独自のデータベースなどのさまざまな情報源を駆使して、求められている能力を備えた候補者を探し出します。それから石元さんが、候補者・クライアントとの面接を重ね、お互いの希望をフィードバックして、転職に結びつくようにコーディネート。「人に会うことが一番の仕事。1日に3〜4人、多い時には7〜8人に会うこともあります」。

人材コンサルタントには、MBAを取得しているなど、経営に関する知識があると有利です。でも、石元さんが重要と考えているスキルは営業能力。特に、自分自身のスタイルをきちんと伝えられるプレゼンテーション能力、問題の解決策やアイデアを提案するソリューション営業的な能力が必要です。「クライアントの単なるエージェント(代理人)ではなく、いい人材を採用するための『ビジネスパートナー』としての立場を確保できないと仕事は得られません」。クライアントと候補者の気持ちを把握して、双方にとっていい形に持っていけるような調整力、仕事を最後までやりとおす実行力も欠かせません。

石元さんのような人材コンサルタントになるには、最初から「人材コンサルタント」として、人材サーチ会社に就職するのが一般的です。このほか、最近はいろいろな業界、例えば半導体や医療業界などのマネージャークラス以上の仕事をしていた人が、その知識と経験、人脈を生かして、人材コンサルタントになるケースも多いそうです。

この仕事は、オンとオフをきっちり区切ってできるものではありません。でも石元さんは、24時間365日、仕事に関わっていてもあまり苦痛を感じないのだそう。それは、「素敵な人、すごい人に会うという自分の趣味と、仕事とが一致しているから」。「収入もフルコミッション(完全歩合制)で、やればやっただけ収入が獲得できるので、やりがいがあります。普通の人間である自分にとって、これだけおもしろくて、収入も得られる仕事は無いと思います」。

今の閉塞した時代の中で、キーワードとなるのは「人」だと石元さんは考えています。「今後、生き残りをかけて企業が最もしなければならないことは、人材戦略ではないでしょうか。アイデアを出してものを作るのも人ですし、経営戦略・販売戦略を考えるのも人です」。能力のある人を、真の実力が発揮できるポジションに導くことこそ、人材コンサルタントの仕事。「目標は、日本を変えるお手伝いをすること。私自身は、残念ながら変革を起こせる人間ではありませんが、それができる人を探し出してくることはできます」。

◎ スタントンチェイスインターナショナル株式会社
 
http://www.stantonchase.co.jp/


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