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看護師が“病気の治療”を行う立場なのに対し、“病気の予防”という立場から健康的な生活を支援するのが保健師の仕事。多くは、都道府県や市区町村の職員として地域住民の保健指導を行う地方公務員です。須江さんの場合は団体に所属し、一般企業で働く従業員などの健康管理を行う産業保健師として勤務。企業や学校などに出向き、健康診断・保健指導のほか、早めの病院受診を要すると判断された人への緊急連絡、統計資料の収集・分析、研修会開催など健康意識を高めるための啓蒙活動をしています。
せっかく健診を受けてもらっても、結果の数字を見せるだけでは、どこに健康上の問題点があるのかを理解してもらえません。保健師による健診後のアドバイスによって、受診者の健康意識も高まるようです。「“これからは少し生活に気を付けてみるね”と言われると、とてもやりがいを感じます」。
働き盛りの人々は、忙しくて時間がない上に、ストレスを緩和する手立てを知らず、健康を害するケースが非常に多いそう。「企業側の健康管理に対する意識が、従業員の健康に大きく影響しています。定期健診の結果からわかる会社の傾向や、その対策についても伝えていきたいと思います」。
保健師の資格を取得するには、看護師の資格、または看護師国家試験の受験資格が必要です。須江さんは、短大卒業後、洋服の販売員として働いていましたが、「女性でも長く働ける仕事に就きたい」と考え、看護師を目指して一念発起。看護予備校を卒業して32歳で看護師になり、2年間病院に勤務しました。その中で病気にかかりにくくする「予防医学」にも興味を持つようになり、保健師学校で1年間勉強したのち、保健師となりました。
受診者に対する保健指導では、本人が実現可能な方法をアドバイスするように心がけているという須江さん。「仕事が忙しく料理をすることさえも出来ない受診者に、バランスの良いメニューを作るよう指導したところで無理な話。外食でメニューを選ぶときにはサラダも追加する、朝食抜きでも牛乳だけは飲む、休日には料理に挑戦するなど、これなら自分にもできそうという方法を一緒に考えます」。 |