【 file76 ソムリエ 】
ボージョレー・ヌーヴォーも解禁し、ますますワインを楽しむ機会が増えますね。そこで今回は、ソムリエの中村有里さんにお話を伺いました。
■■ プロフィール ■■

【 中村有里さん 】

●ソムリエ歴5年。31歳。
●銀座の『レストラン ロオジエ』に勤務。「休日はいろんなジャンルのお店やテイスティング会などに行き、快適なサービスについて学んだり、できるだけ多くの国や生産者のワインを飲むようにしたりしています」


【ソムリエの仕事内容】

その日のお客様の気分や体調、選ばれた料理、また予算や味わいの好みに合わせてワインを選ぶのがソムリエの仕事です。勤務先としてはレストランやホテルが多く、中村有里さんはフランス料理のレストランに勤務しています。「お客様が席に着かれたら、まず食前酒を伺います。お客様は食前酒を飲みながらメニューをご覧になり、料理をオーダー。そして再びソムリエがワインリストをお持ちしてワインを伺います」

また、中村さんの働くお店ではミネラルウォーターをはじめ、飲み物全般にわたってもソムリエがサービスを行っています。そのほか、ワインカーブ(貯蔵庫)の在庫チェックや補充、グラスの洗浄、備品類の掃除なども大切な仕事。「10キロ近くあるワイン箱などを運んだり、一日中立ちっぱなしだったり。体力がないと続きません」


【ソムリエへの道】

ソムリエの資格は、(社)日本ソムリエ協会の「ソムリエ呼称資格認定試験」に合格すると取得できます。試験内容は、1次試験が筆記、2次試験が口頭試問と利き酒、サービス実技。受験するには、ワインやアルコール飲料を提供する飲食サービス業での実務経験が5年以上あり現在も従事しているなど、一定の条件があります。合格率は2004年現在51.8%。これまでの取得者9511人のうち、女性は4601人と半数近くを占めています。

ワインをまだよく知らなかった中村さんをソムリエにまで導いたのは、自宅でワインスクールを経営する友人との出会いでした。「彼女の家に足を運ぶたびに、そこに関わる人や雰囲気への憧れが募りました」。やがて世はワインブームへ。ワインの世界に自分も仲間入りしたいと決意した中村さんは、ホテルのレストランに勤務しながら、そのワインスクールでも助手として働き、必死に勉強。晴れて5年前にソムリエバッジを手にする事ができました。

その後、ワインとフランスをより深く知るために 2年間フランスに留学。ワイン産地を巡り、生産者たちとふれあう中で多くの事を学びました。帰国後は、ワインも扱う日本料理店に勤務。「もっと本格的にソムリエとして働きたいと思っていた時に、ロオジエのシェフソムリエと知り合う機会があって、声をかけていただきました」


【中村さんの一日】
8時: 起床。軽く朝食をとる
9時: 家を出る
9時40分: 仕事開始。オープン準備
11時: 厨房で昼食をとる
11時45分: お店オープン
15時30分: ランチ終了。夜の営業準備
16時30分: 厨房で夕食をとる
17時45分: 夜の営業開始
24時30分: 帰宅。ワインを飲みながら軽い夜食
25時: お風呂に入った後、ストレッチなどをして一日の疲れをとる
26時: 就寝

【中村さんにお話を伺って…】

ソムリエには、ワイン産地や品種による味わいの違い、ワインの醸造法や歴史といった豊富な知識のほか、テイスティング能力などが必要です。「もちろん接客業ということで、お客様に対する細やかな気配りも大切です。たとえお酒が弱くても、お客様とワインに愛情を持って接することができる人なら、ソムリエになれるでしょう」

勤務時間が夜になるせいか、まわりの女性ソムリエは、結婚・出産を機にキャリアを中断してしまう人が大半だとか。「ですが私は、この職業をずっと続けたいと思っています。今、ワイン中心の生活が送れている自分がとても幸せです」

ゆったりとした空間のなかで、お客様を見守る中村さん。「グラス 1杯のワインは時間とともに変化していきます。また、人の気持ちも時間の流れとともに変化していきます。お客様が快適に過ごされて、ワインとともに幸せな気持ちになっていく──。そんな姿を見ていると、この仕事をしていて本当に良かったなと思います」


◎ レストラン ロオジエ
 
http://www.shiseido.co.jp/losier/html/indexp.htm


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