【 file80 ドッグトレーナー 】
ストレスの多い現代社会では、ペットの存在に癒やされることはよくあるもの。今回は、ドッグトレーナーの宮武佐千子さんにお話を伺いました。
■■ プロフィール ■■

【 宮武佐千子さん 】

●ドッグトレーナー歴15年。41歳。
●福岡のドッグスクール「Good Boy Heart」代表。ラブラドル・リトリバーのオポとふたり暮らし。


【ドッグトレーナーの仕事内容】

ドッグトレーナーは、盲導犬や警察犬などの訓練や、家庭犬のしつけなどを行う専門家です。宮武さんは、家庭犬を扱うトレーナー。「犬と飼い主がハッピーに暮らす」ことを目標に、飼い主に対して犬との暮らし方をアドバイスしたり、犬に対しては、人間と暮らすためのルールを教えたりしています。ペットシッターと混同されることもありますが、シッターが飼い主を手助けする立場なのに対して、ドッグトレーナーは犬、飼い主の両方を指導する立場になります。

具体的には、飼い主に犬と一緒にスクールに通ってもらいながら、レッスンを進行。その課程で、飼い主が楽しみながら「犬育て」に取り組めるようにアドバイスをするのです。また、犬の気持ちを飼い主に伝え、お互いの関係の橋渡しをするという、「犬の通訳」を担うことも。

宮武さんのスクールでは、犬同士でコミュニケーションを学べる、デイケアクラス(犬の幼稚園)も開設。ケンカの仲裁をしたり、内気な犬をサポートしたりしながら、お互いが安心して過ごせる環境作りにも取り組んでいます。


【ドッグトレーナーへの道】

犬好きが高じて、中学生の頃にはドッグトレーナーになりたいと思っていたという宮武さん。短大卒業と同時に、盲導犬育成団体に就職して、犬の飼育やトレーニングについての経験を積みました。その後、フリーになり、家庭犬の出張トレーニングを行うようになりました。ドッグトレーナーという仕事の認知度を高めたいという願いもあって、2年前にスクールを開設し、現在に至っています。

ドッグトレーナーには、犬の習性や心理、行動などについて、深い知識と技能が必要です。宮武さんも、国内外を問わずセミナーや講習会などに積極的に出かけて技術を磨いています。また「犬のトレーナー」とはいっても、実際には飼い主に対して指導する機会も多いため、人と関わることが好きでないとうまくいきません。

最近では、ペット関係の専門学校も増えてきているので、専門学校を経て就職する人も多いとか。専門学校の場合は2年制で、200万円以上の学費がかかります。そのほか、働きながら勉強できる養成講座を活用したり、ドッグスクールに見習いとして勤めながら技術を身につける方法もあります。

収入に関しては、個人によってさまざま。トレーニングの対象が増えれば、収入も増えるという具合なので、安定した収入を得るには難しいのが現状です。「犬に関心の高い方には満足できる楽しい仕事でしょう。休みや収入はあまり期待せずに、楽しみながら続けてほしい仕事です」


【宮武さんの一日】
6時半: 起床。身支度や愛猫、愛犬のケア
8時: 出勤。仕事の準備
9時: レッスン開始、もしくはデイケア
空き時間に書類の作成、メールのやり取り、原稿書き、昼食など
時間をとって愛犬の散歩や気分転換なども行う
20時: レッスンは日によって異なるが、遅いときはこの時間に終了
その後、ファイルの整理など
21時半: 夕食。愛犬のケア、書類の作成など
24時: 就寝

【宮武さんにお話を伺って…】

自分自身の暮らしを豊かにするプラスαの要素として、ペットを飼っている飼い主がほとんど。このため、犬と暮らす上で必要なこと(散歩や遊び、コミュニケーションなど)に十分な時間を割けなかったり、人間側の一方的な癒やしの道具として利用していたりといった現実が生まれています。宮武さんとしては、犬と飼い主のどちらかが一方的に負担を負わされるのではなく、お互いにバランスのとれた生活を送れるように手助けすることが、ドッグトレーナーの仕事として重要であり、かつ課題であると考えています。

「トレーニングによって、犬も飼い主も、どんどん笑顔になっていくことが何よりも嬉しい」と語る宮武さん。「飼い主さんの犬に対する気持ちや接し方が変わり、飼い主さん自身が犬と暮らす喜びを発見してくださることが、この仕事の喜びとなっています」


◎ 有限会社 Good Boy Heart
 
http://www.goodboyheart.com/

 

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