【 file88 靴の商品企画 】
女性に大人気で、会社の中でも「花形」ともいえる商品企画の仕事。婦人靴の企画を手がけている上田まゆみさんに、お話を聞きました。
■■ プロフィール ■■

【 上田まゆみさん 】

●靴の企画歴16年。39歳。ひとり暮らし。
●フリーランスの上田さんは、婦人靴企画の大手シンエイから業務委託を受け、靴のデザインを担当。そのほか、バッグのデザインも手がけているそうです。


【商品企画の仕事内容】

上田さんは、婦人靴の商品企画を担当。「企画」というとクリエイティブな仕事、という印象がありますが、実際はコンセプト作りやデザインから、取引先との調整、コストや素材の管理などの地道な作業まで、幅広い能力が必要とされます。特に、企業から業務を依頼されている上田さんは、「自分の作りたいものを作るアーティストとは違って、依頼されたものを確実に実現することが求められる」と言います。

最近、新しいブランドの立ち上げに関わった上田さん。まず、企業からリクエストされたコンセプトを元に、取引先の百貨店や顧客にリサーチを積んでアイデアを出します。そして次に具体的なデザインを固める仕事。デザイン画をたくさん描いたり、靴の木型を検討して職人さんに発注したり……と多岐にわたる作業を積み重ねるそうです。靴が出来上がったら、展示会の準備や百貨店とのやり取り、メディアへの宣伝などにも奔走。そうしている間にも次の展示会のための企画が始まる……と忙しい毎日だそうです。「電車に乗っているとき、街で買い物をしているとき、テレビを見ているとき……どんなときでも企画のヒントになることはないかな?と、目を光らせてしまいますね」


【商品企画への道】

上田さんは、20歳でスタイリストのアシスタントとして働き始めました。その後、23歳で画家である兄の影響で「もの作りに関わりたい」という思いが強くなり、靴のメーカーに就職。職人として靴作りに関わるうちに、「女性ならではの視点がほしい」と求められ、自然と企画の仕事が多くなったそうです。

そして30歳で、シンエイに転職。本格的に靴の企画に関わり、33歳でフリーランスに。現在は1年契約の業務委託で企画の仕事を請け負っているそうです。シンエイの仕事の傍ら、バッグの企画も手がけるなど、フリーランスならではの働き方を実践しています。


【上田さんの一日】
6時半: 起床
8時10分: 家を出る
9時15分: 会社に着く、午前中は打ち合わせをすることが多い
12時頃: ランチ
13時: 午後は外に出て市場調査、材料を検討するなど外に出る仕事をメインに
19時: ジムに行ってエクササイズ
21時: 帰宅、夕飯
夜はビールを飲んでくつろぐ
24時: 就寝 デザイン画を描く仕事がたてこんでいるときは、夜中も仕事をすることも

【上田さんにお話を伺って…】

上田さんが、特に「靴」の企画にこだわる理由は、「簡単にはできない難しさと面白さがあるから」。「靴は製造の工程がとても複雑で、何十人もの職人さんが関わる商品なんです。だからこそ、自分の思いを靴作りに関わるすべての人にちゃんと伝えられて、思い通りのものが出来上がってきたときは、“奇跡”を感じます。この仕事をやっていてよかったなあと、すごくうれしくなるんです」

上田さんが最近手がけた新ブランドのスタイル ラボは、「ヒールが高くても疲れないビジネスパンプス」が売り。「ローヒールの靴も流行っているけど、やっぱりヒールが高い靴をかっこよく履きたい!という女性は多いはず。これならヒールの高さを感じず、仕事中にがんがん歩けますよ」。そう説明する上田さんの言葉からは、自分が手がけた靴とそれを履く人への愛情とを、ひしひしと感じました。「これから10年後も、自分が履きたい靴を作っていたいですね」

上田さんがデザインされたパンプス


◎ シンエイ
http://www.shin-ei-corp.co.jp/

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