【 file95 スタイリスト 】
芸能人やモデルなどの洋服・アクセサリーをコーディネートするスタイリスト。感性を生かせるクリエイティブな仕事のひとつです。今回は、石田綾さんにお話を伺いました。
■■ プロフィール ■■

【 石田綾さん 】

●スタイリスト歴5年。37歳。
●ブランドのプレスから、スタイリストへ転身。時間的に不規則で、移動の多い日常を、リアルに楽しくつづったブログも人気。


【スタイリストの仕事内容】

テレビ、雑誌、ポスター…、あらゆる場面で、スタイリストは衣装担当のスタッフとして欠かせない存在です。作品のテーマに合わせて、モデルやタレントの衣装や小道具を準備。また、撮影現場に立ち会い、衣装を着せ付け、着こなしなどを常にチェックします。

石田綾さんがメインで担当しているアーティストは、中ノ森BANDと絢香さん。CDジャケット、プロモーションビデオ、アーティスト写真をはじめ、音楽雑誌やファッション雑誌、テレビ衣装などのスタイリングをしています。同行しませんが、絢香さんのライブツアーの衣装も手掛けました。

衣装をリースしてくる日は、何件ものプレスを車で回ります。その後、外部との打ち合わせ、事務所でのスタイリング作業、リース料・諸経費の計算などの事務処理も行います。また、借りてきた商品の返却も大切な仕事。汚れたり、傷を付けないように、取り扱いには細心の注意を払います。これらのスケジュールを円滑にこなすため、アシスタントへの的確な指示も欠かせません。


【スタイリストへの道】

石田さんは高校生のころ、一度はスタイリストに憧れたものの、当時は特別な世界という印象が強く、なるすべも知りませんでした。好きなファッションで違う道を模索し、服飾系の文化女子大に進学。卒業後、一番好きなブランドに就職し、「ヒステリックグラマー」に配属されました。

最初は営業、2年目からプレスとして10年間在籍。貸し出し・返却、広告の撮影準備、デザイナー取材のスケジュール管理など、プレス業務全般をこなしていました。

その後、特定のブランドをアピールするのではなく、自分で表現してみたいと、32歳でスタイリストに転身。今までプレスで培ってきた経験と人脈を生かしたスタートでした。石田さんの周りでは、スタイリストのためのスクールに通ったり、アシスタント歴何年というステップを経て、スタイリストになる方も多いようです。

最初の1年は、幸いにも仕事に恵まれ、あっという間に過ぎていきました。2年目に入って周りが見え始めたとき、「このままの姿勢では、仕事が来なくなるのでは」「自分に足りないものがあるのでは」などと危機感を覚えたのだそう。そんな折、営業回りをしていて、新人だった中ノ森BANDに出会いました。“このバンドをスタイリングしたい!”とやりたいことが見え、受け身だった自分を反省。「2年目からが、本当の意味での自立。仕事に対して、能動態に変わりました」


【石田さんの一日】
<撮影がある日の場合>
8時30分: 起床。メール、ブログのチェック
9時30分: 自宅を出る
10時20分: 事務所着(アシスタントと合流)、撮影用の衣装など荷積み
11時: スタジオ入り、準備、ヘアメイク中にランチ
13時: 撮影スタート
18時50分: スタジオアウト
19時30分: 事務所着、返却準備など
23時30分: アシスタント帰宅
24時: マネージャーと電話連絡、スケジュール確認
25時: 帰宅。撮影衣装のクレジット書き、編集者へメールなど
27時: 就寝

【石田さんにお話を伺って…】

大好きなファッションの道を貫いてきた石田さん。「体力面はもちろん、辛いことはたくさんありますが、辞めたいと思ったことはありません」。スタイリストに必要な資質は、「ファッションセンスだけではなく、音楽や映画など、カルチャー的な要素。コミュニケーション能力や、人柄、予算内でのやりくり上手、あとは気力・体力だと思います」

用意した衣装を相手が本当に気に入ると、顔つきやテンションの違いで分かるのだそう。また、石田さんのスタイリングをきっかけに、どんどんオシャレに興味を持ち、新しいタイプの服に挑戦し出すことも。「スタイリストがなんらかの影響を与えているという表れ。そんなとき、とてもうれしいです」


◎ スタイリスト事務所「スパークル」
http://www.sparkle-mng.jp/

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