【インタビュー】
山田詠美さんの新作『無銭優雅』の主人公、慈雨と栄は共に42歳。「実感がわかないし、嘘はつきたくないから」という理由で、山田さんは常に自分より年下の人物を主人公に設定する。
40代の恋愛、と聞いた時、連想するのは達観した男女関係かもしれないが、タイトルが示す通り、ふたりの暮らしは、貧乏で不器用。だが、彼らの紡ぐ恋愛の空気は濃密で豊かで、ほのぼのとしている。
「年の功かしら。若い頃は自分のことしか頭になくて、周りと同じようにイベントに夢中になるでしょう? けれど年を重ねると、相手への奉仕が自分の悦びに直結する。誰に見せるものでもない、ふたりの密室の楽しみが素敵に思えてくる」
ふたりは言葉を交わし合い、本を読み合い、互いを抱き留め合う。
「言葉って、恋愛においてとても楽しいツールになるんです。今回は長年読書に親しんできた恋人たちの姿を描きたかった」
(インタビューの続きは本誌で…)
●山田詠美さん
59年東京都生まれ。85年『ベッド・タイム・アイズ』(河出書房新社)で文壇デビューして以降、次々に話題作を発表し続けている。03年には9.11同時多発テロ事件を題材にした長編小説『PAY DAY!!!』(新潮社)を発表。06年は『風味絶佳』で第41回谷崎潤一郎賞を受賞。受賞作は映画化もされている。小説だけでなく、人気エッセイ『熱血ポンちゃん膝栗毛』(新潮社)も昨年暮れに上梓。新作『無銭優雅』は4年ぶりの書き下ろし長編小説。
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