【インタビュー】
若者の多くが反体制運動に身を投じた1970年前後を背景に、『水の翼』『無伴奏』『恋』などの傑作を書いてきた小池真理子さん。「50代になって初めて『恋』を超えたという手応えを感じた」と自身が語る最新作『望みは何と訊かれたら』も、その系譜に連なる一冊。「70年代に青春を過ごしたこと、あの頃に読んだ小説や聴いた音楽は私の原点。だから思い入れがあるし、折に触れて書きたくなるんです」
本書の主人公・沙織は、小池さんと同世代。当時大学生だった沙織は、結婚を望む恋人に違和感を抱き、カリスマ性があって過激な思想を唱える活動家・大場に惹かれていく。
「アメリカでウーマンリブ(女性解放運動)が盛り上がっていた影響もあり、好きな人のお嫁さんになれば幸せという意識が変わり始めていました。女性が独立するようになり、世間が作った青写真から外れた男性に魅力を感じるようになっていたのです。その風潮は、現在まで続いているのではないでしょうか」
(インタビューの続きは本誌で…)
●小池真理子さん
52年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業。89年『妻の女友達』で日本推理作家協会賞(短編部門)、96年『恋』で直木賞、98年『欲望』で島清恋愛文学賞、06年『虹の彼方』で柴田錬三郎賞を受賞。70年代を舞台にした作品には、学生が日常的に文学や芸術を語るシーンが多く描かれる。「男の子が女の子を口説くときも本の話をする(笑)。私もボーイフレンドと手紙で小説の感想を交換していました。知的であることが、かっこいい時代だったんです」
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