エコロジスト、
レスター・ブラウン氏
女性と環境を語る
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アースポリシー研究所所長のレスター・ブラウン氏
(撮影:山田 愼二)
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米国アースポリシー(地球政策)研究所所長でエコロジストのレスター・ブラウン氏が、最新著書『プランB 3.0』の日本語訳出版に合わせて6月に来日しました。7月7日から「洞爺湖サミット」が始まり、国内でも環境に関する関心が高まっています。「日経WOMAN」ではブラウン氏に、環境問題に関してお話を聞きました。
ブラウン氏は「人類は、食料不足という大きな問題を抱えています」と警鐘を鳴らします。「世界の穀物生産量が消費量を下回り、現在の穀物在庫は1974年以来最低レベルに落ち込みました。小麦・米・トウモロコシなど主要穀物の価格は、史上最高値を記録。この状態を放置すると食料不足が深刻化し、地球の文明が危機に陥る危険性があります」。食料に関してブラウン氏は、「供給サイドの問題は、気候変動、地下水位の低下、土壌浸食、増産をもたらす農業技術が開発される見込みがないこと。需要サイドの問題は世界の人口が年間約7000万人増加していること。また、バイオ燃料として穀物の需要が高まっています」と指摘します。
ブラウン氏は、地球の資源を奪うことで発展した「プランA」から、持続可能な世界である「プランB」への移行を提唱します。最新著書『プランB 3.0』では、「2020年までに二酸化炭素排出を80%削減すること。世界の人口を安定させ、貧困を解消すること。そして地球生態系を修復すること」を提唱しました。「二酸化炭素排出削減には、森林伐採に歯止めをかけ、植林を進めることが必要。そしてエネルギー効率を上げる技術を採用することです。例えば白熱電球を蛍光電球に交換することを地球規模で行うと、世界の電力消費を12%削減できます」と言います。
資源についても「20世紀に世界各国が依存してきた石油は、永遠に続く資源ではない」とし、「各国は再生可能な自然エネルギーを基礎に、エネルギー政策を打ち出す時代になりました。例えば石油輸出国のアルジェリアでは太陽熱発電計画が進み、米国最大の石油産出州であるテキサスは風力発電の最大生産州となりました」と指摘します。「日本は世界で最も地熱エネルギーに恵まれた地域の1つ。最新技術を採用すれば、電力需要の半分を地熱エネルギーでまかなえるのではないでしょうか」とブラウン氏。
女性と環境については「女性は自然との調和を大切にし、男性に比べてそのバランスの取り方を知っています」と指摘します。「女性は自然を破壊することを好みませんが、その根底には子供を産む本能があるからかもしれません」とブラウン氏は言います。最後に氏は、「環境問題については、『変化』を起こすために私たち自身が様々な運動に積極的に参加するべきです」と語りました。例えば私たちは、白熱電球を禁止する運動に参加するなど、環境のためにもっと行動を起こす必要があるのかもしれません。
(聞き手:フリーライター 岡崎 秀)
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